19 October 2017

Salmon Run

札幌での個展の前に5日ほど北海道を旅した。
新千歳空港に着いて最初に寄ったのは千歳水族館。千歳川の川の中がのぞける「水中観察ゾーン」があるので、もしかして今の時期なら川を遡るサケが見られるのではと期待したのだ。
ところがそこにたどり着く前に、カイツブリの展示に足を止めてしまった。



泳ぐときに水中の足がどうなっているか、どう潜るかを見る機会はなかなかないので、興味深く観察した。お腹側は、水面下になる部分がけっこう丸っと大きくて、竜骨だなあと思ってしまった。
The first place we visited in Hokkaido was Chitose Aquarium.  There is a very nice underwater observation window from where we can watch Chitose river.
We expected to see Salmon run.  




For a long time, there were only Yamame trouts and Japanese Daces, still very interesting though.   Good thing about having a sketchbook is that I spent a long time watching them.  Because after a while, a female salmon came close to the window!  
ヤマメとウグイ。エゾウグイもいたようだが、ちゃんと識別できなかった。
個展会場でこの絵の書かれたスケッチブックを展示していたら、見に来てくれた男の子が、こういう形のはウグイだ、こういうのはエゾだと思うと教えてくれたのだが……勉強しなくては!



雌のサケがのぼってきた! 菌にやられているようで、かなりヨレヨレの個体だった。こんな状態でも、産卵のような行動をしていた。まだお腹に卵があったのだろうか。がんばれっと応援したくなる。
自然の川の中がのぞけるというのは、とてもいい。いつも何かが見られるわけではないけれど、その分見られた時の喜びも大きい。
こんな観察窓が、近くの川や海にもあったらいいのに。



本当は夕暮れまでに宮島沼に向かおうと思ったのにたどり着かなかったので、河原で満月が登るのを見た。やたらと咲いていたのは帰化種のユウゼンギクだろうか。



View from Furano. 
翌日、富良野を通り過ぎたら、山は上の方だけ、もう雪を被っていた。山が見えて、眼下に耕作地が広がるところを少し探して、さらりとだけスケッチした。

18 October 2017

保育園訪問と講演

In Sapporo, I visited a nursery and went for a walk and had lunch with children.


Photo by Susumu Fujita

札幌の澄川ひろのぶ保育園に呼んでいただいて、スケッチブックを見せているところ。
午前中のお散歩に一緒に出かけた。自然の多い環境にあるからか、園児の中に鳥博士や虫博士、植物博士がいるクラス! 「これはヨモギハムシだよ」などと、虫の名前を教えてくれる子もいた。


Photo by Susumu Fujita

We all watched a brown-eared bulbul, which is featured in my new book, perching on a tree together.  I showed how I sketch birds. 



みんなで木に止まるヒヨドリをじっくり見られたのがよかった。



子どもたちが拾ったヒメリンゴと栗をくれた。



その日の午後、みんなで描いたという絵をいただいた。ヒヨドリやヒメリンゴを描いてくれた子がたくさんいてうれしかった。



Kids gave me a letter with drawings of the brown-eared bulbul!  They all drew the reddish cheek, which is the bulbul's charming point.  
一緒に見た通りに針葉樹に止まっているヒヨドリの絵を描いてくれた子、わたしの消しゴム判子の絵みたいに灰色と茶色を描き分けてくれた子、そしてみんな赤茶のほっぺを忘れずにつけてくれている。
小さい子にとって、鳥は遠くでしか見られない割に小さく、すぐ飛んでいってしまう生物なので、ちょっと取り付きにくい。でもそんな生き物がいるんだということを絵本で知り、それが身近にいることを分かってくれたら十分だと思う。
ヒヨドリは日本では一番身近な生物のひとつだけれど、その存在すらも知らない人は案外多い。だからこの園の子どもたちみんなが、ヒヨドリの名前と姿形、声を覚えたというのはすごいことだと思う。


Photo by Susumu Fujita

I also gave a talk on nature-themed picture books and how I created my books for childminders.  



保育士向けに講演もした。これまでわたしが関わってきた自然系のイベントだと、Young探鳥会は別として、全体の年齢層が高かったので、わたしより若い視聴者ばかりなのに驚いてしまった! 業界が若いって、ちょっとうらやましい。

お話したのは、小さい頃に楽しんだ本にはじまり、身の回りの植物を見たり押し葉を作ったりしたこと、修士論文を書きながら自然科学絵本について考えたこと、そして2冊のちいさなかがくのともの絵本の制作過程まで。





A page from my power point slide.  When I was a child, I pressed many flowers and leaves and stuck them in this notebook, which I got from someone and was actually "The Load of the Ring" notebook.  It's a very beautiful notebook as I look back now and I am half mad that little me used it this way not knowing what it was! 
But I suppose I wouldn't know the best way to use it anyway.   



上の画像はヒヨドリ絵本をどんな絵で作るか試行錯誤した際の産物。

わたしを招いてくれた絵本とおもちゃの店「ろばのこ」では、年に何度も保育士向けに絵本やおもちゃ、幼児教育についてのセミナーを開いている。毎回、数百人が受講していて出席率も非常に高いという。
札幌滞在中には、そんな講座のひとつ、増山由香里さんのセミナーを聴講させていただいた。久しぶりの授業! 
最近、環境への適応能力が低い子が多いというお話がちょっと印象的だった。周りの大人がお膳立てし過ぎていたり、場所場所でのやるべきことが決まり過ぎていたりするのが原因だという。やっぱり人間も動物だから、環境適応力は何よりも重要なんだな。

16 October 2017

札幌個展

札幌での個展、いろいろな方に支えられて無事に終わりました。
こんな大きなイベントを、初めての地でできたことは自信になった。
My solo exhibition in Sapporo had finished on Saturday and I came back with full of good memories and some field sketches.   



Look at this big poster!  For this exhibition, I reprinted the long forgotten image from my master project, "It's Supper Time!."  It turned out nice with the oil ink.  



絵本とおもちゃの店「ろばのこ」からギャラリーをのぞく。写真に出ているのは、盛った砂にちょうど触れるくらいの高さにつり下げられた金属のコーンが振り子のように動いて絵を描くオブジェ。どんな模様になるかは振れ方次第なので、同じ模様が見られることはまずない。



Preparing for the exhibition.  These are the original prints from the picture books.    



絵本原画とともに、机には絵本のダミーや絵本で使った消しゴムはんこ、既刊・新刊の絵本、スケッチブックも展示し、人気のコーナーになった。
展示が始まる前に5日ほど道内を旅したので、その間のスケッチブックも展示した。白いスケッチブックは、実は今度の11月に出る絵本「じょやのかね」の束見本(製本の仕方の見本)をスケッチブックとして使ったものだ。



鳥の版画コーナー。展示に呼んでくださった庭ビルの方たちと飾り付けをしたのだが、遊び心でイヌワシの前には、隣のお店のウサギを配置。



水彩画コーナー。



Small prints of birds in four seasons.  



展示最終日の土曜日は、多くの方が見に来てくださった。札幌周辺に住む友人・知人はみんな訪ねてきてくれたし、多くの方が宣伝してくださったおかげで、札幌の絵本好き、バードウォッチャーがたくさん来てくれた。中には知人の娘さんのお友達という学生さんや留学ブログを読んでくださっていた方も! ゲストブックにいただいたあたたかいメッセージ、大切にします!
見にいらしてくださったみなさま、絵やグッズをご購入くださったみなさま、差し入れをくださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。

そして何よりも、会ったこともないわたしにこんな大きな機会を与えてくださり、全面的にサポートしてくださった「ろばのこ」と庭ビルのみなさん、本当にありがとうございました。とっても楽しく、充実して、また次に何かつながりそうな展示になりました。



庭ビルの庭しんぶんに載ったわたしの個展案内。

2 October 2017

自然のなかの物語 絵本作家 東郷なりさの個展

札幌の絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」の方にお声がけいただいて、まだ訪れたこともない札幌で個展をすることに! 
I will have my solo exhibition in Sapporo from the 11th - 14th October!

「自然のなかの物語〜絵本作家 東郷なりさの個展〜」
日時:2017年10月11日(水)- 14日(土) 11:00-19:00
会場:庭ギャラリー 札幌中央区大通西17丁目1-7 庭ビル2F
  (西18丁目駅4番出口より 徒歩3分)
14日は在廊しています。



何しろ2009年の「クイナ通り展」以来の個展。新しい土地で新しい試みなので、実感がまだ湧かない。でも家の中は額装した絵でいっぱいになってきた。



Some of the paintings for the exhibition, including ones from my picture books.
Our tiny apartment room has no floor to step on, let along to sleep now.  




会場となる庭ギャラリーのある庭ビルでは、この夏から「庭しんぶん」を発行していて、その創刊準備号に個展とともに行うトークイベントの告知も載せていただいた。
パワポはもうできたけれど、どんな話をするかはまだ頭の中。忘れないうちにメモしておかなければ。

1 October 2017

屋久島 やまがら屋さんの手ぬぐい

屋久島のやまがら屋さんからのご依頼で手ぬぐいをデザインしました。
I designed a tenugui, a Japanese towel, for Yamagaraya tea house in Yakushima island.  "Yamagara" is Varied Tit in Japanese and my design is three Varied Tits feeding on Japanese Snowbell's fruit, which is their favorite food.  



やまがら屋さんは、屋久島の白谷雲水峡の麓の茶屋。建物もできたばかりで、本日10月1日の13:00からプレオープンだそうだ。
手ぬぐいはオープン記念に作ったもの。店内にて購入できます。
直近の営業日や時間はやまがら屋さんのFacebookページに出ています。ページには建物が出来ていく様子の写真などがたくさん載っているので見るだけでも楽しい。
いつか遊びに行かなくては!

屋久島 やまがら屋: https://www.facebook.com/yamagaraya/
屋久島町宮之浦2204-13
やまがら屋さんのロゴは、屋久島在住のniido designさんが作られています。



The towel was dyed by a traditional method by a professional dyer using only one stencil and applying two colours.   
注染という伝統的な型染めの方法で作ったので、デザインには線の細さなどの制約が出て頭を使った。しかもこれは2色使っているけれど、型はひとつ。エゴの実と柄の境やヤマガラの背中のグラデーションは手ぬぐい屋さんが上手に色を染め分けてくださった。

30 September 2017

秋の展示その1

この秋は、ありがたいことにあちこちで作品展示の機会をいただいていて忙しい。うちの中は額だらけで身動きできないほど。タブローを描いて展示して売るということを本気でやろうと思ったら、まずはそれなりに広い家を持てるような身分にならないといけないんだな、とちょっと実感してしまったりする。
This autumn, I have quite a few chances to exhibit my artworks.  The first two had already started last week.  

今日から逗子のギャラリーで「小さなアート展 豆絵画、豆皿」がはじまった。展示の名称の通り、ハガキサイズ以下の小さな作品を集めた、技法や描く対象も様々な25名の作家による展示だ。
画家なら大きな絵が描けないと、と言われることもあるけれど、大きな絵は描くにも、飾るにも大きな家がいる。でもどこに住んでいたって、アートを楽しめてよいはずだ。
展覧会で数分間じっくり楽しむのもいいけれど、家に飾ってあると、何度も何度も見るのではじめて気付く発見もある。イギリスでお世話なっていたお家に、地元アーティストの作品をはじめとしたたくさんの絵が飾ってあって、それを毎日眺める贅沢な暮らしをして、それを実感した。
アートを楽しむ始めの一歩になるような作品に出会える展示になっていたらいいなと思う。



◆◇ 小さなアート展「豆絵画、豆皿」 ◇◆
日時:2017年9月30日(土)〜11月12日(日) 11:00〜17:00。
※火曜定休。
場所:zushi art gallery (逗子市逗子5-11-31)
京急新逗子駅から徒歩2分、JR逗子駅から徒歩11分。田越川沿いにある一軒。
参加作家は下のDM画像をご確認ください。



逗子アートフェスティバルの期間に合わせた開催で、11月12日までと長期なので、機会がありましたらお立ち寄りください。
I am joining Zushi Art Gallery's "Miniature Art Exhibition" with 24 other artists. There will only be paintings smaller than a postcard size. Mine will be four bird lino prints and three monoprints of sea creature.



わたしは鳥と海の生き物の版画7点を飾っている。自然の絵ということで、正面の窓の横のとても素敵なスペースに飾らせていただきました!

日本ワイルドライフアート協会の例展も市ヶ谷の山𦚰ギャラリーで開催されています。こちらは月・火の2日を残すのみ。

◆◇ 日本ワイルドライフアート協会展 野生動物・絵と立体の世界 ◇◆
日時:2017年9月27日(水)〜10月3日(火) 11:00〜18:00。
※1日(日)は休館。3日は14時まで。3日は在廊しています。
場所:山𦚰ギャラリー(市ヶ谷駅より徒歩1分)



日本自然保護協会とのお仕事で作ったイヌワシの版画を2点出しています。左の絵はイヌワシの実物大ポップの原画となったもので、実物大の2分1サイズで制作したが、それでも「豆絵」からは程遠い、わたしが制作する最大級の版画になった。
I am exhibiting two reduction linocut prints of the Golden Eagle at the Wildlife Art Exhibition at Yamawaki Gallery, Ichigaya.



この次は札幌での個展です! 4日間だけですが、お近くの方はぜひ。
とりあえず概要だけ。

「自然のなかの物語 絵本作家 東郷なりさの個展」
日時:2017年10月11日(水)〜14日(土) 11:00〜19:00
会場:2階・庭ギャラリー 札幌市中央区大通西17丁目1−7 庭ビル 2F
※14日(土)に在廊予定です。

26 September 2017

第14回フィールドスケッチ会

9月24日、わたしが忙しすぎたせいで、一年ぶりとなってしまったフィールドスケッチ会を東京港野鳥公園で行った。何はともあれ、再開できて、参加してくださる方がいたことがうれしい。
公式ブログはヒヨ吉さんが報告を書いてくださった。
We had a field sketching day at Tokyo Port Wild Bird Park. It was held for the first time in a year as I was too busy to organise it for a long time. But this autumn, we hope to do it more often.



Spot-billed Ducks, preening and sleeping.
シギチはイカルチドリとイソシギくらいで、渡りの小鳥も見つけられなかったけれど、そんな時こそ、一般種をしっかり描くチャンスだと思っている。



I was rather happy to capture the duck stretching its foot.  



ニシキギにキバラヘリカメムシがたくさんついていた。幼虫も成虫も、羽化したての個体までも! 成虫になったばかりは、きれいな黄色で脚や点は赤い。
お披露目会でのようたさんのスケッチを拝見して、もうちょっとニシキギの木も描き込めば良かったと反省。



Grey Heron.



There was another participant who drew the same resting Heron from a different angle.  It's fun to find out at the crit in the end that we were interested in the same thing even though we were at a different hide then.   



Cormorants were resting, too.  Many of them were closing their eyes and did not look charming at all...!



お披露目会の直前に高鳴きしているモズの雄を見つけてスケッチをはじめた。動き回っていたので、その度にもう一度形を描きはじめた。あとから見てみたら、段々とモズらしい形—とくに頭部—が取れるようになっているのが分かる気がした。一番上の真ん中のモズが最初に描いたもの、次が真ん中、そして左上、左下という順番だ。一度描いて上手くいかなかったとしても、何度もチャレンジする甲斐はある。

24 September 2017

9月の虫たち

まだセミが鳴いているうちは、そういつも鳥が見られるわけではないので、いつのまにやらスケッチブックは虫ばかり。
September is not a very good season for birding in my area so my sketchbook was filled with insects sketches.



ナガコガネグモ (Wasp spider)



A moth in our so called rain garden. 
アパートの小さな前庭で見つけたガ。何だろうと聞いたらすぐに「ホソオビアシブトクチバではないか」と返ってきた。次の瞬間には忘れそうな長い名前だけれど、わかるとうれしい。



ダイダイガサ



イラガの幼虫。
毒毛虫だけれど、よく見ると青い点などが美しい。
友人がチヌークなどのタンデムローターのヘリコプターをイラガヘリと呼んでいたのを思い出す。

20 September 2017

大磯のアオバト

Early September, I went to Terugasaki rocky shore in Oiso to watch flocks of green pigeons come to drink sea water.  It's something I want to see at least once during a summer season! 



White-bellied Green Pigeons.  
夏の間はいつふらりと出かけても、カウントをしているこまたんの方にお会いできて、今年の状況や最近分かった事などを教えてもらえるのもうれしい。



It is a very rough sketch but this is the scene you will see there; a flock of green pigeon in the background of sandy beach with pine windbreak and Tanzawa mountain!  



アオバトのあの印象的なお尻の模様を描きたいと思うのだが、海水を飲むのは一瞬なので、その姿をとらえるのは難しい。



I did a lot of doodling!



Grey-tailed Tattler, sadly with a orange fishline entangled.  
岩場に降り立ったキアシシギ。一瞬、フラッグを付けているのかと思ったけれど、オレンジだしと思い、よく見たら、かわいそうに右足にテグスが絡み付いてしまっているようだった。スムーズに歩けずに、片足で飛び回るように動いていた。そのうちうまく取れてくれたらよいけれど……。